2016年6月20日月曜日

ちょっと難あり(斜面)、でも調理次第でキラリと光る土地に家を建てませんか?

敷地とラフな計画案

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これは実際にこの土地の持ち主さんから、施主さんいませんかー?というお話です。
私のサイト経由でご相談をいただきました。

世の中にやや難あり、という土地はよくあります。ですが、逆にそこをうまく料理すると海原雄山も大満足(かな笑)という美食に生まれ変わる美点に変わる場合もあります。

斜面の土地はその一つです。
こんなんとこに建つんかいなー、という場所に名建築があることが多いです。

私も二軒ほど斜面の土地で建てさせていただいた事がありますが、眺めが良くてプライバシーが保てていい家になったと喜んでいただきました。

さて、この土地ですが小田急町田駅から徒歩25分(google先生調べ)です。
25分は若干歩きますが、なんせ町田はいまや大都会です。駅近は騒々しいです。
バスだと15分です。病院、コンビニ、市民球場が近くにあり利便性は悪くないと思います。
ここは設計次第で良い家が建ちます。

計画案は一案ですが、構造事務所と相談してこれならいけるという裏付けはあります。
敷地の左右には同じような家が建っています。

斜面ゆえの建築費ですが、草刈り・敷地の測量・ボーリング調査・杭・基礎RC構造までで1000万あれば足りるだろうと過去のデータから考えています。
あと、基礎から上の部分は木造で普通に考えていいと思います。

で土地の値段ですが、売主さんはこの土地を気に入って有効利用して良い家を建てようとお考えの施主さんであれば、上記を考えても充分なメリットがあるお値段で良いとおっしゃってます。

つまり、普通の敷地を買って注文建築を建てるよりはかなりお安くなる方向です。
まだ正式に不動産情報に載せる前で準備中なので詳しくは書けませんが、ある程度話し合いでご相談できます。
もちろん建築の設計は最初から私がサポートします。(依頼していただけるのでしたら)
不動産の取引そのものは仲間の不動産会社が行います。

特殊な土地なのですが、それを好んで建築家で建てようってお考えになる方にはお薦めです。
今週末には、この土地を見てきますのでリポートを上げます。
グーグルアースで見る限りお隣も同じような構造で閑静な緑の中に建っているようです。
ご興味ある方は、ご連絡ください。



告知!
調理次第でキラリと光そうなちょっと難ありの土地情報をお知らせください。
そんな土地に家を建てたいという方とマッチングしたいと思います。

また、中古住宅でも結構です。住み替えしたいけどこの家は古いから壊さないと売れないかな、という方と、ビフォー・アフターのように大規模改修して費用を抑えた家づくりをしたい、そんなマッチングもできればと思っています。


http://office-ew.com/menu/contact/


(不動産取引 クラリティ・ワークス  神奈川県知事(2)第25482号)

2016年6月7日火曜日

しろあり(2)

しろありは家には厄介なものですが、自然界には必要な生き物です。
しろありが倒木や枯れ木、落ちた大きな枝を食べてくれ、食べたしろありが他の生き物の餌になる為に自然が循環していきます。
しろありがいなければ腐朽菌だけでは処理しきれず、いつまでもそれらが残ってしまいます。
ですので、しろありは何処にでもいます。
家には寄せ付けないようにしなければいけませんが、無闇に駆除するのもよくありません。
ベイトシステムなどの駆除方法は家以外のしろありも駆除してしまうので使い方に注意が必要です。


以前リノベーションの為に柱だけにした家の写真を添付します。
このように土台はおろか筋交いや柱までも浮いた状態になっていました。
リノベーションは何件もやっていますが、乾いている場所は築年数が経っていても意外に大丈夫です。
しかし、雨漏りや水漏れは家の大敵です。一旦濡れる状態が続くようになると途端に被害が広まります。
ここも雨漏りがしていた所でしろありが巣食っていました。
風呂場廻りも昔は防水がきちんとしていなかったので土台がやられている事が多いです。

新築するときの対策ですが、一番重要なのは雨漏り水漏れをおこさないことです。
風呂場廻りの防水や屋根・外壁・窓廻りの雨仕舞をきちんと設計・施工することは重要です。
意外な盲点に換気口廻りがあります。換気口廻りのシールは電気屋さんが行う事が多く、シールが甘くて雨漏りしてた事があります。
また、床下は点検できない場所がないように設計する必要もあります。点検口を複数つけて行けない場所がないようにします。
しろありの蟻通の発見や駆除、水漏れの発見には床下に潜れることが大事です。
ベタ基礎はある程度寄せ付けない効果はありますが、立上りの打継部から侵入したりもするので打継部に水の侵入防止も兼ねて止水板を私は入れます。

建築基準法では防腐防蟻剤を地上から1m以下の構造体に塗るように決められています。
しかし、今までの防腐防蟻剤は揮発性の農薬系のもので数年もすれば効果がなくなってしまいます。
一度、建てた家にもう一度防腐防蟻剤を施工するのは難しいです。
また、揮発性なのであまり人体には良くないです。
以前はクロルピリホスというシックハウスの原因になるものが使われていましたが、今は禁止になっていますが。

それで最近は、ホウ酸塩で処理することが認められて使われるようになってきました。
ホウ酸塩は、塩という名前のとおり水に溶ける鉱物で自然界に普通に存在するものです。
塩なので水に溶かして噴霧するだけで、あとは半永久的に材木に残って効果を発揮します。
ホウ酸というと人体への害を心配する方もいらっしゃいますが、半数致死量は食塩と同じと言われています。
毒性はそれくらい薄いので、昔は消毒薬や目薬や食品保存剤として使われていたくらいです。
ただ、食塩と違って味がなく匂いもなく水によく溶けるので大量摂取事故が時折起こったそうです。
それで食品や薬品には使われなくなりました。
毒性は腎臓がある哺乳類には薄いのですが、昆虫にはよく効きます。
ただし、それも揮発性はないので食べない限り上を歩いても無害です。
人間が柱を害があるほど大量に齧ることはないので危険性はゼロと言っていいです。

処理する部位は法律では地上1m以下となっていますが、家全体に処理することをお勧めします。
と言うのも、最近外来のアメリカカンザイシロアリというのが入ってきていて、彼らは日本のしろありと違って地中からではなく飛んできて軒からとりつくからです。
カンザイシロアリはとりつかれると家全体の燻煙処置などで駆除するしかないのですが、日本では一般的な駆除方法ではなくノウハウをもつ業者さんが少ないです。
カンザイシロアリの被害の進行は地中に巣がある日本のしろありより遅いので放置される事が多く、近隣に広がってしまう被害が見られます。
関東でも何箇所かそうした集中被害を受けてる地域が確認されています。

しろあり対策は家全体の設計と施工をきちんとすることと、ホウ酸処理をすることが大事だと思います。